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02.01.31

透明なロックンロール

こころ

からっぽの宇宙

終わりからの帰り道

02.02.06

大音響のロックンロール

無数の天使たちの飛翔

ガラス製の等高線を

破壊して飛び去る空の騎兵たち

けれどもこのクニでは

それらはすべて真昼の静寂にすぎない

02.01.19

地平線を大きな銀の時計が

ゆっくりと昇ってくる

時計は激しく輝き

世界を炎の中におく

誰もその針を見ることはできない

02.03.05

眠る子供たちの上を

たくさんの光の兵士が飛び去る

その輝きの度

夢が生まれ消えてゆく

さあ

夕暮れがまたやってくる

02.03.26

夕暮れの赤い糸の上を

牛若丸が跳躍する

西方のまっ赤な宇宙を背に

美しい影をつくる

たった一度、琵琶の音が聞こえた

02.04.10

さあ目を覚ませ

眠りの部屋を出よう

ドアを開けるともう

君たちの空には

大きな電球が輝いている02.04.27

むかしむかし

空のほとんどを

アンドロメダの大星雲が覆った夜

大きなうさぎが跳びはねると

そこだけがほんとの闇となり

その闇から

ひとが次々と生まれたそうな

02.05.15

目覚めると

昼間の音楽の残響が

たくさんの小川になって

流れていた

少年達は手のひらや素足をひたし

そのメロディを楽しんだ

02.06.04

小川の水は

月の熱で蒸発し

それぞれの歌になって消えてゆく

大きな満月と

冷たい三日月

ふたつが空をのぼった

02.07.19

そのころ機械の町では

歯車が回り続けていた

ベルト式の動力で

ギリギリと月が昇り

星はバチバチと点滅した

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